英文ビジネスレターの基本

英文ビジネスレターのポイント

簡潔に書く

英文ビジネスレターを書くときのポイントは、「要点を簡潔に書く」ということに尽きるでしょう。相手は忙しいビジネスパーソンです。余計なことは一切書く必要はありません。もちろん、文頭の季節のあいさつなども必要ありません。また長文になればなるほど、ミスする確率も増えてきます。

簡単な言葉を使う

もうひとつ、「簡単な言葉」で書くということも心掛けたいことです。英文ビジネスレターでは、難しい言葉より易しい言葉を使う方が、よい文章だとされています。難しい言葉を使うことは、時として相手にとって迷惑なこともあります。日本人は、英語のボキャブラリーが豊富なほうではないかと思います。しかし、世界のすべての国の人が、日本人ほどボキャブラリーが豊富であるとはいえません。アメリカでも移民が多いため、難しい言葉は苦手というビジネスパーソンも少なからずいます。

臨機応変に意訳する

また日本語の原稿を渡され、それを英文に訳す場合、逐語的に一語一語を英語に置き換える必要はなく、原稿の意味を念頭に置きつつ、わかりやすい英語になるよう訳してください。 たとえば原稿では「○○をする」となっているとき、○○の部分が動詞から派生した名詞であるなら、英文では動詞一語で表した方が読みやすくなります。

そういうことで、英文ビジネスレターを書くときは、易しい言葉を使って簡潔に書くようにしましょう。

英文ビジネスレターの構成

3つのパラグラフ

英文ビジネスレターは、1通のレター(メール)につき1つのテーマを基本とし、Opening paragraph(導入部)、Middle paragraph、Closing paragraph(結部)で構成します。

Opening paragraph(導入部)
これから何について書こうとしているのかを知らせる部分です。余分なことは書かず、いきなりテーマに関する内容から始めます。 場合によっては、次の Middle paragraph と合体させることもあります。

Middle paragraph(展開部)
テーマについて具体的に説明し議論を展開してゆきます。主文の部分になりますが、ここでも、あまり長文にならないようにします。

Closing paragraph(結部)
結びの部分ですが、できるだけテーマに沿った内容で結びます。


英文ビジネスレターの例文


《日本語原文》

Smith様

・導入部
拝啓 (貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。)
貴社8月3日付け、キャンディー・フィギア100セットのご注文ありがとうございます。

・展開部
残念なお知らせではありますが、現在、同商品は在庫切れしており、出荷できるとすれば9月上旬になります。それまで待っていただけるか、オーダーをキャンセルされるか、(それとも代替品を注文されるか)、お知らせいただければ幸いです。

・結部
不都合をおかけしたことをお詫びするとともに、折り返しのお便りをお待ちしております。
敬具
英語文郎


《英語例文》

Dear Mr. Smith,

・Opening paragraph
Thank you for your order of August 3, for 100 sets of Candy figures.

・Middle paragraph
We regret to inform you that the item is now out of stock and could be shipped in middle September. We would appreciate it if you could let us know whether you wait or cancel the order (or choose alternative item).

・Closing paragraph
We apologize you for your inconvenience and are looking forward to hearing from you ASAP.

Sincerely Yours,

Fumiro Eigo

* ASAP = as soon as possible